ぶどう膜炎とは
ぶどう膜とは、脈絡膜と毛様体、虹彩の三つをまとめて呼ぶ総称です。
これらは眼球全体を包み込むよう広がっています。
なにかしらの原因でこれらの組織に炎症が起こることをぶどう膜炎といいます。
ぶどう膜の特徴の第一は、眼球のほかの部分に比べて血管が多いということです。
このことは、ぶどう膜炎の特徴にも関係してきます。
つまり、炎症の原因がぶどう膜そのものにある場合だけでなく、血液の流れと関係して全身のほかの臓器に起こった炎症に伴って、ぶどう膜炎が起こるということです。
そもそも炎症とは、細菌の侵入などに対応してそれを排除し組織を修復するための反応のことで、血液中の白血球などの働きが深く関係しています。
ですから、血管が多いぶどう膜は、非常に炎症が起こりやすい場所なのです。
もう一つの特徴は、ぶどう膜は網膜とほぼ全面で接しているので、そこに炎症が起こると網膜に影響を与えやすいということです。
網膜は、瞳孔から入った光を感知する組織ですから、その組織にも炎症が波及すると視力が低下することもあります。